IOCが重量挙げに対する競技継続に向けての監視の目がどんどん厳しくなっているそうだと古い新聞に書いてあった。
その記事を読む限り、東京オリンピックを控えた選手たちにすぐには影響はなさそうだが将来的に競技者などは減っていく事になるだろう。
ちょっと調べてみると日本での競技者登録数は日本ウエイトリフティング協会によると3500人ほど。
それに高校など部活で2000人程いるようだ。
たのスポーツよりは圧倒的に少ないがオリンピック競技としては 第1回の1896年アテネ大会より行われている歴史のある競技。
原因は過去のドーピングにある。
なんといっても原因は横行するドーピング。
4年の出場権の剥奪
2015年の世界選手権(米ヒューストン)では24選手の検体から陽性反応が出た。08年北京五輪と12年ロンドン五輪を対象にしたIOCの再検査では全競技のなかで最多の計49件(9月発表時)の陽性反応が発覚している。
朝日新聞より
いくらなんでもドーピング検査の陽性反応の数が他の競技に比べても多いと思う。
対抗策として今年(2017)行われる世界選手権に北京、ロンドン五輪の再検査で3件以上の違反を出した国は出場停止などの処分を与えている。
ちなみにそれらの国は
- 中国
- ロシア
- アルメニア
- アゼルバイジャン
- ベラルーシ
- モルドバ
- カザフスタン
- トルコ
- ウクライナ
これだけの国が世界選手権の出場権が停止されたようだが、もはや国際大会として機能していないレベルだろう。
リオオリンピックでは・・
最後に行われたリオオリンピック(2016)でもやはり重量挙げはドーピングは行われていた。
この時は日本人選手は出場していないし、日本ではあまり話題にならなかったが男子69キロ級で3位(銅メダル)イザット・アルティコフ(キルギス)ドーピング検査に陽性反応を示し失格処分、後にメダル剥奪。
東京オリンピック、出場選手数は削減
リオデジャネイロ五輪から男子1階級の削減が決定。
さらに出場選手を64人減らす事も決定している。
マイナー競技ゆえ、いまいちピンと来ないがリオでの全出場選手数は260名(男子156名、女子104名)。
そこから64人の削減といえば、約4分の1ほどの選手数は削減されるという事。
たしかに、これでは競技として危ぶまれる傾向にあるだろう。
ドーピング検査はいたちごっこ
ドーピングの歴史はとても古い。
もっとも古いものでは1865年にアムステルダムの運河水泳におけるオランダの競泳選手による覚醒剤の使用があったそう。
さらに近年になると、検査機構よりもスポーツ市場に流入する金額の方が莫大の為、検査機関よりも使用者とそのバックグランドの方がより検査に引っ駆らない薬の開発資金が潤沢という図式が成り立ってしまっている。
これでは、検査機関がどれだけ厳しくしてもすり抜けてしまうモノは山ほどでてくるだろう。
とくに巨額が動く、ロードレース、ボクシング、MLBなどは深刻なものがある。
オリンピックは国の威信に関わる面ももちろんあるが、共産国は国の名誉、比較的貧しい国ならばメダリストとなれば英雄視される。
特に貧しい国においてメダリストとなれば後の人生は大きく変わるだろう
こうなってくるとドーピングは後を立たない。
特にウェイトリフティングのようにドーピングが相次いだ場合は、みんながやっているという不公平感、さらにドーピングしないと勝てないスポーツとさえなりかねないのだ。
まとめ
現在はまだ、24年のパリ大会で重量上げが行われるか廃止になるか決定していない段階だ。
もし廃止が決定するのならば2020年の東京が最後のオリンピック競技として重量上げを見ることの出来る大会。
せっかく日本にも、三宅 宏実や八木かなえなどメディアで注目される選手が出てきたのに残念な事になりかねない。
最後に日本人でオリンピック史上ドーピング検査で引っかかった選手は一人としていない。
東京オリンピックでは日本の清廉を示し、それが世界のスポーツ界のスタンダードになっていくと素晴らしいと思う。