2018年の大河ドラマは西郷隆盛。
その前に復習的な意味もあり久しぶりにお~い!竜馬を読み返したくなって読んだ。
読み返してみると連載時に胸焦がした感情も思い出した。
男には読んでおかなければいけない漫画があるとしたら、私は真っ先にお~い!竜馬を挙げるだろう。
はっきり言って創作の部分も多いが、なんら違和感は無くむしろストーリー的に説得力も有る。
幕末の歴史を知るなら絶対にオススメ。
登場キャラは多く仔細なエピソードも豊富。
ちなみにこのキャラクター達の多くは小山ゆうが後に描く幕末を舞台にしたAZUMIにも登場している。
お~い!竜馬のあらすじ
坂本竜馬は同じ武士階級といえども、上士と郷士という苛烈な上下関係のある土佐藩に生まれた。
剣術も勉学も駄目な少年、坂本竜馬。
見かねた父も兄も彼を持て余すが、二人の姉は時に優しく時に厳しく育てる。
病弱な母は彼に優しさを与え、そして優しさを教えて不幸な死を迎える。
やがて成長した竜馬は剣術で身を立てられるように江戸への遊学をする。
そこで様々な人々と出会い、それまでの価値観はおおいに変化していく。
そして時代は黒船来襲と共に動乱の時代へと大きく舵を取り、やがて竜馬も土佐を飛び出していく。
時代は倒幕に向けて邁進するが薩摩と長州の雄藩の関係は最悪なものに。
さらに徳川幕府も疲弊し日本は危機たる運命。
一介の脱藩浪人の坂本竜馬が日本の運命を背負って幕末を駆け抜ける。
作品情報
連載ビッグコミックから後にヤングサンデー
原作・武田鉄矢。
作画・小山ゆう
お~い!竜馬の感想
Wikipediaを読むと執筆に関して色々なエピソードが書かれている。
どれも興味深いものだが、上士と郷士の関係についての記述で上士の祖先からの苦情は面白かった。
確かにここまで悪魔めいた人間もいないだろうというくらいに上士達は皆、悪役として書かれている。
他にも現在では偉人とされる人々も細かな人間描写が有り、きっと誰もが時代が違えば偉人とまでは呼ばれず個性的な人間といった具合だ。
さて、全体を読んだ感想としてはやはり面白い。
私はこの作品を人生で全巻読みを10回はしているだろう。
前半の幼少期の竜馬も面白いし、完全に創作の部分であるジョンエリックとの出会い、再会と収まりもよく出来ている。
また武市半平太、岡田以蔵との仲良し三人組の関係も、成長、時代と共にそれぞれの関係性が変化していく所も上手いと思う。
また、土佐藩以外のキャラクターも詳細に人物描写がなされていて、幕末を語る上での主要な人物の殆どを知ることが出来るのも良い。
そして全体をとおして読んで改めて思ったのは、武田鉄矢の坂本竜馬愛の計り知れなさ。
さすが坂本金八で有り、海援隊のボーカルで有り、龍馬伝では勝海舟を演じるだけはある。
彼の竜馬愛があったからこそ生まれた作品だと思う。
いうなればこの作品があったおかげで私はAZUMIも楽しめた。
マトメ
やはり男なら読んでおきたい漫画だと改めて思う。
坂本竜馬を描いた小説もドラマも映画も何も敵わない内容だと思う。
たんなる史実をおった学習歴史漫画ではなく男の熱さも描かれていて子供にも読んでもらいたい内容だ。(ただし、それなりの性描写もあるのだが・・)